【中学受験まとめ】中学受験を成功させる

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中学受験の費用はいくら?

総額・塾代・学費完全ガイド

塾代だけでいくら?受験料や入学金、入学後の学費まで含めるとどれくらい?うちの年収で中学受験は現実的なのか。費用の全体像から節約術まで、分かりやすく解説します。

中学受験 費用は総額いくら必要なのか、本当に家計でまかなえるのか――。首都圏を中心に中学受験は一般的になり、「課金ゲーム」と言われるほどお金がかかるとされていますが、具体的な内訳やタイミングまできちんと把握しているご家庭はそれほど多くありません。

💰 塾代だけでいくら?

具体的な金額と内訳が知りたい

📊 総額はどれくらい?

受験料や入学金、学費まで含めた総額が気になる

💵 うちの年収で可能?

年収的に中学受験は現実的なのか不安

⚠️ かけすぎていないか

お金をかけすぎていないか心配

この記事を読めば、「いつ・何に・だいたいどのくらいのお金が必要か」はもちろん、パンフレットには載りにくい細かな"隠れコスト"まで一通りイメージできるようになります。

本記事では、中学受験にかかる費用総額と内訳(塾代・教材費・受験料・交通費・入学金・授業料など)を整理したうえで、中学受験をしない場合(公立中→高校受験ルート)との費用比較、年収別の目安、費用を抑える具体的なポイントまで、初心者の方にも分かりやすく網羅的に解説します。

💰 中学受験の費用は総額いくらか【全体像】

中学受験の費用は、「塾代」「受験にかかるお金」「合格後の入学金・学費」をすべて合計した"トータルコスト"で考える必要があります。首都圏で私立中学を目指す一般的なケースでは、小4〜小6の3年間の塾費用と受験関連費、入学時の支払いまで含めると、おおよそ200〜400万円程度が一つの目安と言われます。

もちろん、公立中高一貫校を志望するか、いつから塾に通うか、どのレベルの学校を目指すかによって、この金額は大きく上下します。

全体像を押さえる5つのポイント

📊

塾代と学費が大部分を占める

中学受験の費用は「塾代」と「中学・高校6年間の学費」が大きな割合を占める

📅

開始時期で大きく変わる

小4から大手塾に通うか、小5からなのかで、総額が数十万〜100万円単位で変わる

🎫

受験そのものにも費用がかかる

受験料・交通費・宿泊費など、「受験そのもの」にもまとまったお金がかかる

🏫

受験しなくても費用は必要

中学受験をしない場合でも、高校受験に向けた塾代や私立高校の学費は必要

💡

年間予算で考える

「総額いくら必要か」だけでなく、「年間どれくらいまでなら教育費に回せるか」で考えることが現実的

首都圏で私立中を目指す典型例

  • 塾代(小4〜小6):3年間合計200〜250万円前後
  • 受験料・交通費:20〜30万円
  • 入学金・制服代など:50〜100万円

中学受験に関連する費用だけで数百万円規模になることも少なくありません。

一方で、通信教育やオンライン家庭教師を組み合わせて塾費用を抑えたり、公立中高一貫校や国立大学附属を目指すことでトータルコストを下げる選択肢もあります。費用とメリットのバランスをもう少し掘り下げて考えたい場合は、次のような記事も参考になります。

📚 中学受験の費用内訳①|塾代・教材費

中学受験 費用の中で、もっとも大きな割合を占めるのが「塾代」です。ここでいう塾代には、毎月の授業料だけでなく、テキスト代・テスト代・模試代・季節講習(夏期講習・冬期講習・正月特訓など)の費用が含まれます。どの塾に、いつの学年から通うかによって必要額は大きく変わりますが、首都圏の大手集団塾に小4〜小6の3年間通う場合、トータルで200〜300万円程度かかるケースも珍しくありません。

学年別の塾代目安

小4(基礎固め期)

年間50〜70万円程度

授業料+講習+テスト代など

小5(本格化期)

年間70〜90万円程度

科目数・授業時間が増加

小6(受験学年)

年間90〜120万円前後

講座数・模試が大幅増加

塾代・教材費の主なポイント

  • 季節講習費が大きく、夏期講習だけで10〜20万円以上かかることもある
  • 個別指導や家庭教師を併用すると、ここにさらに数万円〜十数万円/月が上乗せされる
  • 小4から大手集団塾に通い、小6だけ週1コマの個別指導を併用したご家庭では、3年間の塾・教材関連費だけで合計250万円前後になったケースも

費用を抑える選択肢

小4までは通信教育+月1回の公開テスト、小5から塾に通い始め、小6で必要な講座だけを取る形にすれば、総額をかなり抑えられることもあります。

具体的な塾名ごとの月謝や、集団塾・個別指導・家庭教師それぞれの費用感を詳しく知りたい方は、次のページで比較しています。

🎫 中学受験の費用内訳②|受験料・交通費・隠れコスト

塾代以外にも、「受験そのもの」にかかるお金も意外と大きな負担になります。代表的なものが、中学校に支払う受験料と、試験会場までの交通費・遠方の場合の宿泊費、願書用写真の撮影費などです。1校あたりの受験料は私立中でおおよそ2〜3万円台が多く、受験校数が増えるほど受験料だけで数十万円規模になることもあります。

受験料・交通費の主なポイント

受験料

  • 私立中1校あたりの受験料は、おおよそ2〜3万円台が目安
  • 5〜8校程度受験するご家庭が多く、受験料だけで合計10〜20万円超になるケースも

交通費・宿泊費

  • 首都圏外からの受験や、地方在住での首都圏受験では、交通費・宿泊費がさらに必要
  • 遠方校への前日入りで宿泊費がかかることも

パンフレットに載らない「隠れコスト」

📷 願書関連

願書用の写真撮影費や、願書の郵送代など細かな出費

☕ 待ち時間

模試会場や学校説明会の待ち時間に使うカフェ代・軽食代

📚 過去問

受験校の過去問集購入費(1校あたり数千円)

1回あたりは数百〜数千円でも、3年間の合計では数万円〜数十万円単位になることも珍しくありません。

受験費用の具体例

首都圏在住で私立中6校を受験した場合

  • 受験料:25,000円 × 6校 = 15万円
  • 交通費:数千〜数万円
  • 宿泊費(遠方校前日入り):数万円
  • 受験シーズンだけで20万円前後

受験料や隠れコストは、志望校数や受験パターンの組み方で大きく変わります。むやみに受験校を増やしすぎず、「安全校・実力相応校・チャレンジ校」のバランスをとることが、費用面でも精神面でも重要です。

🏫 合格後にかかる費用|入学金・授業料・入学準備

中学受験で合格したあとも、まとまったお金が必要になります。合格発表から短期間のうちに支払う「入学手続時納入金」には、入学金・前期分の授業料・施設費などが含まれ、学校によっては50〜100万円以上を一度に納めるケースもあります。

合格後〜入学後の費用ポイント

入学手続時

  • 入学金は私立中で数十万円
  • 入学手続時納入金(前期授業料・施設費込み)で50〜100万円超になることも

年間学費

  • 授業料+施設費+諸経費で、年間80〜150万円前後が一つのレンジ
  • 学校・地域により大きく変動

入学準備費

  • 制服・指定カバン・体育着・上履き・教材・交通定期など
  • 初年度の「入学準備費」も10〜30万円規模

ICT関連費用

  • iPadなどの端末代
  • ICT環境整備費が別途必要な学校も増えている

6年間の学費例

授業料が年額90万円、施設費などを含めた諸経費が年額30万円の私立中高一貫校に6年間通うと、学費だけで約720万円になります。ここに、中高6年間の通学定期代や部活動費、海外研修・修学旅行費などが加わり、トータルではさらに大きな金額になります。

入学金・延納金の「捨て金」をどう考えるか

私立中学の入試日程は複雑で、第一志望の合格発表前に、いわゆる「お守り校(滑り止め校)」の入学手続き締切が来てしまうことがよくあります。

🎫

合格キープのための入学金

第一志望の結果が出る前に入学金(20万〜30万円程度)を振り込むケースがある

返還されない入学金

第一志望に合格してお守り校を辞退した場合、その入学金は基本的に返還されない(=捨て金)

🛡️

保険料としての意味

不合格だった場合に進学先が全くなくなるリスクを避けるための「保険料」という側面もある

具体例:入試日程とお金の動き

2月1日に第一志望校を受験し、その合格発表が2月3日だとします。一方で、1月に受験したお守り校の入学手続き締切が2月2日の場合、第一志望の結果を見る前に、お守り校へ入学金25万円を納める必要が出てきます。第一志望に合格すればこの25万円は戻ってきませんが、万一不合格だった場合に「行く学校がない」という事態を避けるための必要経費とも言えます。

学校ごとの学費や入学金は公式サイトで公開されていることが多いため、志望校候補が決まってきた段階で、進学後6年間の学費シミュレーションをしておくと安心です。

⚖️ 中学受験をしない場合との比較|高校受験ルートの費用

「中学受験の費用は高すぎるのでは?」と感じたとき、比較対象になるのが「公立中に進んで高校受験をするルート」です。中学受験をしなくても、中2〜中3から高校受験に向けて塾に通えば、やはりまとまった塾代がかかります。また、高校を私立に進学する場合は、高校3年間の学費負担が発生します。つまり、「中学受験ルート」と「高校受験ルート」のどちらが必ず安い/高いというより、お金のかかるタイミングと総額の配分が違うと考えるのが現実的です。

両ルートの費用特徴

中学受験ルート

  • 小4〜小6で塾代がピーク
  • 中学・高校の6年間は私立に通う場合、学費負担が継続
  • 高校受験の塾代は基本不要

高校受験ルート(公立中→公立高)

  • 中2〜中3で塾代がピーク
  • 高校は学費負担が比較的小さい
  • 中学受験 費用と比べると総額は抑えやすい

高校受験ルート(公立中→私立高)

  • 中2〜中3の塾代+私立高校3年間の学費がかかる
  • 「トータルでは中学受験ルートとあまり変わらない」ケースもある

中高一貫校

  • 高校受験のプレッシャーや塾代がほぼ不要
  • 中高6年間の学費負担は大きくなりやすい

具体例:総額比較

A家庭(中学受験ルート)
小4〜小6の塾代250万円+私立中高6年間の学費700万円でトータル約950万円

B家庭(高校受験ルート)
公立中で高校受験塾代100万円+私立高校3年間の学費300万円でトータル約400万円

ただし、A家庭の子は中高一貫で難関大進学がしやすい環境に6年間いられる、という「費用対効果」も同時に考える必要があります。

「中学受験 費用 比較」の観点から、中学受験と高校受験それぞれの教育費をより具体的に比べたいときは、次のような記事が役立ちます。

📊 年収別の目安と教育費バランス【かけすぎチェック】

「うちの年収で中学受験をしても大丈夫か」「お金をかけすぎていないか」が、保護者の一番の不安かもしれません。一般的に、家計のバランスを大きく崩さない教育費の目安として、「手取り収入の10〜15%程度」などといった指標がよく使われます。ただし、住宅ローンの有無や、下のきょうだいの人数、老後資金の準備状況などによっても適正なラインは変わります。

教育費バランスを考える際のポイント

世帯年収400〜600万円台

私立中高一貫+大手塾フル通塾はかなり負担が大きくなりがち。オンライン学習や通信教育との組み合わせを検討

世帯年収600〜800万円台

年間教育費80〜120万円程度までを一つの目安にすると無理が少ない

世帯年収1,000万円以上

住宅ローンやきょうだいの人数によって「教育費に回せる金額」は変わる。油断は禁物

かけすぎのサイン

  • 教育費が手取り収入の20%を超えると、家計が不安定になりやすい
  • 中学受験 費用だけでなく、その後の大学進学資金まで見据えた「10〜15年単位」の視点が重要

具体例:世帯年収700万円・きょうだい2人の場合

上の子の中学受験に年間150万円以上かけ続けると、住宅ローンや下の子の教育費、老後資金まで含めたライフプランが厳しくなる可能性があります。

この場合、「大手塾+オンライン家庭教師+通信教育」など組み合わせを工夫しつつ、年間教育費の上限を決めておくことが現実的な解決策になります。

ご家庭ごとの収入・支出を踏まえた具体的なラインは、家計全体を見ながら決める必要があります。

💡 中学受験の費用を抑える7つのポイント

「合格可能性を下げずに、どうやって費用を抑えるか」は、多くの家庭の共通課題です。中学受験 費用は、志望校戦略・受験校数・塾の選び方・教材の買い方など、いくつかのポイントを意識することで、数十万円単位で差が出ることもあります。大切なのは、「なんでもかんでも削る」のではなく、「合格に直結しにくい部分」から優先して見直していくことです。

1

志望校数の適正化

志望校数をむやみに増やしすぎず、「安全校・実力相応校・チャレンジ校」をバランスよく絞る

2

講習の厳選

講習やオプション講座は、「周りが取っているから」ではなく、苦手分野など必要性の高いものだけ選ぶ

3

個別指導の使い分け

すべての科目を個別指導にするのではなく、算数や国語など要となる科目だけ個別・オンライン家庭教師を活用する

4

市販教材の活用

市販問題集や通信教育をうまく取り入れ、塾オリジナル教材だけに依存しない

5

早期の基礎固め

早い段階から基礎を固めておくことで、小6の「駆け込み通塾」や高額な特別講座への依存を減らす

6

通塾距離の最適化

通塾距離・時間を考え、交通費・送迎の負担が重くなりすぎないようにする

7

教材の使い回し

きょうだいで使い回せる教材や、中古教材も状況に応じて活用する

節約成功例

小4からすべて大手塾+オプション講座フル受講にするのではなく、小4までは通信教育+週1の個別指導、小5から集団塾、小6は必要な講座だけに絞る、といった工夫をすることで、3年間の塾関連費を50〜80万円程度抑えられたというケースもあります。

具体的な節約方法や、「ここは削ってはいけない」「ここは調整しやすい」という判断基準は、次のような記事でケース別に紹介しています。

💻 塾以外の学習手段と費用比較|オンライン塾・家庭教師・通信教育

近年は、大手集団塾だけでなく、オンライン塾・オンライン家庭教師・通信教育など、さまざまな学習手段が登場しています。これらをうまく組み合わせることで、通塾の回数や講座数を減らし、合格可能性を保ちながら中学受験 費用を抑えることも可能です。

学習手段ごとの費用感と特徴

大手集団塾

3年間で200〜300万円規模

カリキュラムと情報量が豊富だが、費用負担が大きい

個別指導塾

年間数十万円の上乗せ

1コマあたりの単価が高く、週2〜3コマで月数万円

オンライン家庭教師

対面より単価を抑制

講師1人に対してマンツーマンで、対面より単価を抑えたサービスも多い

通信教育(Z会・進研ゼミなど)

月数千円〜1万円台

月数千円〜1万円台で4教科をカバーでき、低学年〜小4まではコスパが高い

オンライン塾・映像授業

月額1〜2万円台程度

通塾不要で、交通費・送迎負担がゼロ

費用を抑える組み合わせ例

「小4〜小5は通信教育+オンライン家庭教師で基礎固めをし、小6だけ近隣の集団塾に通う」というスタイルにすれば、3年間通塾する場合と比べて、塾代を数十万円〜100万円規模で抑えられる可能性もあります。

費用を抑えつつ志望校に合った指導を受けたい場合、どのような子にオンライン家庭教師が向いているのか、どの通信教育が中学受験向きなのかは、次のページで詳しく比較しています。

🎓 特待生・奨学金・自治体の助成制度の活用法

学費そのものを軽減する方法として、特待生制度・奨学金・自治体の授業料助成制度などの活用も重要です。これらを上手に利用できれば、私立中高一貫に通いながら、実質的な負担を大きく下げることも可能です。とはいえ、制度の内容や条件は学校や自治体によって大きく異なるため、早めに情報収集を始めておく必要があります。

代表的な制度と特徴

学校独自の特待生制度

入試成績優秀者などに対し、授業料全額免除・半額免除・入学金免除などを行うケースが多い。継続には一定の成績条件が付くことも。

就学支援金・授業料無償化との連動

私立高校向け制度が中高一貫校の高校部に適用される場合があり、世帯収入に応じて授業料負担が軽くなる。

奨学金(給付型・貸与型)

学校独自・自治体・民間団体など多様。成績要件・所得要件があるものが多い。

自治体の助成制度

自治体によっては、私立中学校に通う家庭への補助金や、交通費補助などが用意されている場合もある。

特待生のメリット

授業料全額免除の特待生として私立中高一貫校に進学した場合、6年間で数百万円規模の学費が実質的に軽減されることになります。

特待生のリスク

成績基準を満たせなくなると特待が外れてしまうリスクもあるため、「特待がなくても家計が耐えられるか」を事前にシミュレーションしておくことが大切です。

具体的な制度の調べ方や、特待生・奨学金のある学校の探し方は、次のような記事にまとまっています。

📅 いつまでにいくら準備すべきか|学年別シミュレーション

中学受験の費用は、「ある年に突然大きな支出が来る」のではなく、小4〜小6にかけて徐々に増えていき、小6の受験期〜入学時にピークを迎えます。そのため、「小6になってから慌ててお金を用意する」のではなく、小さいうちから少しずつ教育資金を積み立てておくことが、家計を安定させるポイントです。

学年別の支出イメージ

小1〜小3:貯蓄の仕込み期

通信教育や学習ドリル中心なら、年間数万円〜十数万円程度。貯蓄の仕込み期として毎月の積立を増やしたい時期。

小4:通塾開始

本格的に塾に通い始める家庭が増え、年間50〜70万円程度の塾費用+その他教育費が発生。

小5:費用増加

授業時間・科目数が増え、年間70〜90万円程度にアップ。

小6:費用ピーク

講習・模試・直前特訓・受験料などが重なり、年間90〜120万円+受験料・交通費・入学準備費としてさらに数十万円が必要。

小6冬〜中1春:入学費用

入学金・入学手続時納入金として、50〜100万円以上のまとまった支出が発生。

小6「魔の半年間」のキャッシュフロー

7〜8月

夏期講習費(10万〜20万円前後)+交通費・昼食代

秋冬

9〜12月

模試代(1回数千円×複数回)+過去問購入費+冬期講習・正月特訓費(10万円前後)

受験

1〜2月

受験料(15万〜20万円前後)+入学金・入学手続時納入金(50〜100万円前後)

この期間だけで、100万円近い現金が動くことも珍しくありません。ここを乗り切るためには、小4〜小5の段階から少しずつ「小6用の積立」をしておくことが非常に重要です。

積立計画の例

中学受験関連で総額300万円を見込む場合:

  • 小1〜小3の3年間:年20万円(毎月約1.7万円)
  • 小4〜小6の3年間:年60万円(毎月5万円)

小6までにほぼ必要額をカバーできます。もちろん、実際には家計の状況に合わせて増減しますが、「いつごろ支出が増えるのか」をあらかじめ把握しておくことが、準備の第一歩です。

より詳しい貯め方の工夫や、学年別にやっておくべきこと(勉強面・生活面)は、次の記事で整理しています。

❓ 中学受験の費用に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 中学受験の費用は総額どれくらい見ておけば安心ですか?

志望校や地域、塾の種類によって大きく変わりますが、首都圏で私立中学を目指す一般的なケースでは、小4〜小6の塾代・受験料・入学金まで含めて200〜400万円程度を一つの目安にするご家庭が多いです。公立中高一貫やオンライン中心の場合は、これより抑えられるケースもあります。

中学受験ルートと高校受験ルートの違いも含めて総額を比較したい方は、次の記事も役立ちます。

Q2. 世帯年収が600万円前後でも中学受験は現実的に可能ですか?

工夫次第で十分可能です。ポイントは「年間教育費の上限」をあらかじめ決め、その範囲で塾・オンライン・通信教育などの組み合わせを考えることです。一般的には、手取り収入の10〜15%程度に教育費をおさえると、家計が安定しやすいと言われます。

年収帯ごとの現実的な受験スタイルや教育費のラインは、次の記事でシミュレーションしています。

Q3. 中学受験の費用を抑えたいとき、まずどこから見直すべきですか?

インパクトが大きい順に、

  1. 受験校数(むやみに増やさない)
  2. 塾のオプション講座・季節講習(必要なものに絞る)
  3. 全教科個別指導・家庭教師の利用頻度

を見直すのがおすすめです。市販問題集や通信教育を取り入れ、「塾に丸投げ」しないことでも、数十万円単位で差が出ることがあります。

Q4. 私立中と公立中高一貫では、どちらの方が安くなりますか?

一般的に、学費そのものは公立中高一貫の方が安いです。一方で、公立中高一貫は受検対策の塾に通うことが多く、受検前の塾費用がかさみがちという側面もあります。私立中高一貫は学費負担が大きいものの、高校受験用の塾代がほぼ不要になるメリットがあります。

「塾費用+6年間の学費」でトータルコストを比較すると違いが見えやすくなります。

Q5. いつからどのくらい貯金を始めれば、中学受験に間に合いますか?

理想をいえば、小1〜小3のうちから毎月1万円程度でも教育資金の積立を始め、小4以降に塾費用が増えても対応できる状態を作っておくことです。中学受験に300万円程度を見込むなら、小1〜小6の6年間で毎月約4万円+ボーナス時の上乗せなど、家庭の状況に合わせて計画すると良いでしょう。

Q6. 塾に通わず、通信教育やオンライン家庭教師だけで難関校を目指すことはできますか?

お子さんのタイプや志望校にもよりますが、通信教育+オンライン家庭教師を組み合わせて難関校に合格するケースも増えています。ただし、カリキュラム管理やスケジュール管理を家庭側が担う必要があり、保護者の関わりは深くなりがちです。通塾が難しい家庭や、費用を抑えたい家庭にとっては有力な選択肢です。

Q7. 「お金をかけすぎて後悔した…」とならないためのポイントはありますか?

「あればあるだけ使う」「合格さえすればいくらかかってもいい」という考え方ではなく、あらかじめ「中学受験にかけてもよい総額」「年間教育費の上限」を夫婦で共有しておくことが大切です。そのうえで、定期的に支出を見直し、「合格に直結していない出費」を減らしていくと後悔しにくくなります。高校受験ルートとの費用対効果も一度比較しておくと安心です。

まとめ|中学受験の費用と上手な向き合い方

この記事では、「中学受験 費用」というテーマで、総額の目安から内訳(塾代・受験料・入学金・学費など)、中学受験をしない場合との比較、年収別の教育費バランス、費用を抑える具体的な工夫、オンライン学習や特待・奨学金の活用法、そして学年別の準備額シミュレーションまでを一通り整理しました。

💰 費用の幅

中学受験の費用は、志望校や学習スタイルによって200〜400万円前後と大きな幅がある

📊 主な負担

大きな負担となるのは、小4〜小6の塾代と、中高6年間の学費・入学金

⚖️ 費用対効果

公立中→高校受験ルートと比べるときには、「どのタイミングでお金をかけるか」「その結果どんな環境・進路を得られるか」という視点が欠かせない

✅ 家計管理

年収・家族構成に応じた「年間教育費の上限」を決め、かけすぎになっていないか定期的にチェックする

オンライン家庭教師や通信教育、公立中高一貫校、特待生制度などを活用すれば、合格可能性を保ちながら負担を抑えることも可能です。

中学受験は、たしかに家計にとって大きな投資です。しかし、「なんとなく周りに合わせて始める」のではなく、今回ご紹介したような費用の全体像と選択肢を踏まえて、ご家庭にとって無理のないスタイルを選べば、将来への前向きな投資にもなりえます。まずは、ご家庭の年間教育費の上限と、中学受験にかけてもよい総額のイメージを夫婦で共有するところから始めてみてください。

費用を抑えつつ志望校合格を目指すなら

通塾費を抑えつつ、志望校に合わせたきめ細かな指導を受けたい方は、オンライン学習の活用がおすすめです。

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